まるで映画「ダーウィン事変」感想

ダーウィン事変1巻
ワンダーパパ
ワンダーパパ

皆さんこんにちは!

本日は、まるで映画のような漫画を読んだので、紹介します!

概要

月間アフタヌーンで連載中の漫画で、作者は、「うめざわしゅん」さんです。

作者の他の作品として、「パンティストッキングのような空の下」が「この漫画がすごい2017」で4位となり、話題となっています。

月間アフタヌーンサイトより試し読みできます。

https://afternoon.kodansha.co.jp/c/darwinsincident/

あらすじ

テロ組織「動物解放同盟(ALA)」が生物科学研究所を襲撃した際、妊娠しているメスのチンパンジーが保護された。

彼女から生まれたのは、半分ヒトで半分チンパンジーの「ヒューマンジー」チャーリーだった。

チャーリーは人間の両親のもとで15年育てられ、高校に入学することに。

そこでチャーリーは、頭脳明晰だが「陰キャ」と揶揄されるルーシーと出会う。

月刊アフタヌーンホームページより引用

つまり、この漫画は、チンパンジーとの混血である「人間でもチンパンジーでもない生物」の「チャーリー」をめぐる物語となります。

チャーリーは、育ての親からある理由から高校へ通わせられることとなりますが、当然、周りからは、不気味がられて近寄ってきません。それどころか、敵意を向けられておちょくられたりします。

しかし、陰キャの「ルーシー」は、チャーリーに興味を持ち、友達として接していきます。

次にこの話のメインとなってくるのは、チャーリーを保護したテロ組織です。このテロ組織は、人間も動物の一個体に過ぎない為、動物を殺して食べるのは良くないという主張をしています。

その為、動物と人間の中間にいるチャーリーを組織のシンボルにしようと誘拐を企てます。

また、その他の組織をめぐる事件に巻き込まれていくのだったーという話です。

登場人物

チャーリー:チンパンジーと人間の混血

頭脳明晰。それでいて、身体能力がずば抜けている。幼少期に何人もの警察官をのしたこともある。普段は、大人しいが、やる時はやる。

ルーシー:チャーリーの学校の同級生

何かとチャーリーを気にかけて、味方をする。陰キャの割に、積極的で頭もいい。母親との仲が悪い。母親は、学校の役員をしており、チャーリーを敵視している。

チャーリーの両親:父はチンパンジー研究の博士(バート)、母は弁護士(ハンナ)

保護されたチャーリーを引き取って我が子のように育てた。チャーリーには人権がないため、あらゆる権利を得るために奮闘している。

マックス:テロ組織のリーダー的存在、黒人

チャーリーをテロ組織のシンボルにする為、誘拐を企てる。目的の為なら、味方も平気で殺す非情さを持つ。

見どころ・感想

テーマが深い

チャーリーが通う高校の生徒が、チャリーを敵視して、チャーリーがヴィーガン(菜食主義者)であることから、テロ組織の動物愛護と同じとして議論をふっかけてきます。

そこで、チャリーは、「どうして人間だけは、殺して食べたらダメなの?」と聞いてきます。同級生が「人間は特別なんだ。」と回答すると、「どこが?」と聞き返します。

これを読んだ時、すごい深いテーマだなと思いました。もし、皆さんがこの質問をされたら、なんと回答しますか?誰もが答えに詰まるかも知れませんね。

それぞれの正義がある

動物解放を掲げるテロ組織は、自分たちこそ声なき動物たちの代弁者で正義であると信じ切っています。その為、どのような実力行使もいとわない覚悟で誘拐や人殺しをします。

でもこれって、世界中で起きていることですよね。テロって言ってますが、テロ組織側から見たら、動物を殺して食べている方がテロな訳ですもんね。

「進撃の巨人」の主題歌でも「立ち位置が変われば正義が牙をむく」って歌詞がありましたが、まさにその通りだと思います。

映画のような展開

この作者は、絵も上手いし、コマ割りやテンポもスムーズで、まるで映画を見ているような気分で読めます。その結果、すごい没入感があります。

Twitterをされている方の反応

まとめ

この漫画の表紙を見た時に、ここまで考えさせられる作品だとは思いませんでした。

テロと生物界から見た人間の存在とヴィーガンなど日頃あまり考えたことない問題でした。

現在、2巻まで読んでますが、3巻まで出ているみたいですので、早く読みたいです。

この漫画は色んな方に読んでもらって、考えてもらいたい漫画です。

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