心に刺さるSF短編漫画「星屑家族」感想

星屑家族上巻
ワンダーパパ
ワンダーパパ

みなさん、こんにちは!ワンダーパパです。

本日は、「星屑家族」を読みましたので、ご紹介します。

概 要

こちらの作品は、2023年2月に「ビームコミックス」から上下巻同時発売となっています。

作者は、「幌山あき」さんとなっています。

下記は、試し読み出来る「KADOKAWA」のホームページアドレスです。

https://www.kadokawa.co.jp/product/322210000371/

あらすじ

家族を「許可」するのは、子ども。

「扶養審査官」という名のもとに、子どもたちが親を審査する――。
子どもを持つ事が免許制になり、人々は「理想」の社会を手に入れた。

「扶養審査官」のヒカリは、日々、親たちの審査を繰り返すうちに、ある日、訳アリの夫婦と出会う。

家族のカタチを見つめなおす、SFファミリーストーリー。

kadokawaホームページより引用

登場人物(ネタバレあり)

ヒカリ:主人公

扶養審査官。親になりたいカップルの元を訪問し、その資格があるかを審査する。冷めた感じのこども。

陽河 大喜:(ひろかわ だいき)夫

元々は良い家(久保田家)のボンボン。成績も良く、人気者だった。書道教室の先生の影響で、ちさを気にかける様になる。扶養審査更新で「不適合」となっており、自ら不適合の結果を、望む・・・その理由は・・・。

陽河 ちさ:(ひろかわ ちさ)妻

母親が犯罪者だった為、周囲から疎まれて育つ。孤立しがちだったが、大喜の存在に救われる。

家は、神社。子どもを持つことを望んでいるが・・・。

見どころ・感想など(ネタバレあり)

子供を持つのが資格性

最近、親による子どもへの虐待のニュースが多くて、テレビでを見ても、「またかー」と思ってしまうくらいに頻繁に起こってますね。

自分も「もう、いっそ子どもを持つのも許可制にしたらいい」とか思うことがありました。

そんな時、こちらの作品に出会い、興味を引かれて読んでみました。

この物語の中では、子どもを持つためには、学力や一般教養の試験に合格した後、実際に2週間、子どもの審査官と「疑似親子」として一緒に過ごし、子どもを持つに値するか「扶養審査」を受けます。

そして、子どもを持つことが許可されない人は、「不適合者」として社会的にも信頼されません。

また、その不適合の烙印は「残酷」で、差別を生み出してしまいます。

さちの場合は、母親が「不適合」だったのと、犯罪者だったこともあり、もうレッテル貼りが凄く、本来の個性を見てもらえません。

「許可性」にするとこういう新たな不幸も生み出すのか、と思いました。

しかし、大喜は、自ら自分達を不適合にして欲しいと申し出ます。

それには、とある理由があるのでした。

上巻では、この問題に焦点を当てて、描かれており、その理由が明らかとなります。

そして、物語は進ますが、上巻最後のヒカリのちさへの言葉にちさは、救われたと思いました。

私も感動してしまいました。

審査官ヒカリの苦しみと絆

大抵の夫婦は、審査に合格するために、審査官に過剰なもてなしをし、感情的にならないようにします。

また、2週間の審査で審査官の子どもに「また会いたい」などのその場限りの社交辞令的な言葉をかけます。会いに来るもとないのに・・・。

審査官である主人公の「ヒカリ」は、そんな審査行為で感情の起伏が少なくなり、自分をすり減らしているような感じに描かれています。

しかし、大喜達夫婦は、これまでの夫婦とは違い、その絆から「神子伝説」と同じように「ヒカリの幸せ」を願うようになります。

下巻では、ヒカリと大喜夫婦がこの審査期間を過ぎた後どうなるのかが描かれています。

上巻では、大喜達夫婦の話でしたが、下巻では、この制度の裏側、そして、ヒカリ自身に焦点が当たっていきます。

最後は、少し駆け足気味かと思いましたが、これはこれで良い余韻が残りました。

Twitterでの反応

まとめ

如何だったでしょうか?

この作品、上下巻でまとめられた短編作品なのですが、テーマが深く、家族や子どもを持つこと、絆などについて考えさせられました。

刺さる人には刺さる作品ではないかと思います。ぜひ、読んでみて下さい。

タイトルとURLをコピーしました