サイコサスペンス漫画「血の轍」の魅力 紹介

ワンダーパパ
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みなさん、こんにちは!ワンダーパパです。

本日は、私が最近ハマっている「血の轍」の魅力についてご紹介します。

概要

こちらの作品は、「ビックコミックスペリオール」で連載中で、2023年1月に15巻が発売されました。

作者は、「押見修造」さんで代表作に「悪の華」や「ぼくは麻里のなか」などがあります。

以下は試し読み出来る「小学館コミック」ホームページのアドレスです。

https://shogakukan-comic.jp/book?isbn=9784091896230

あらすじ

母・静子からたっぷりの愛情を注がれ、平穏な日常を送る中学二年生の長部静一。

しかし、ある夏の日、その穏やかな家庭は激変する。母・静子によって。狂瀾の奈落へと!

読む者の目を釘付けにせずにはおけない、渾身の最新作!!

小学館eコミックストアホームページより引用

登場人物

長部 静一(おさべ せいいち):主人公

中学2年生。母親から過剰な愛を受けて育つ。成績優秀で優しい性格だが、母親に依存し、母の気持ちを読み、母の思うように振る舞ってきた。ある事件をきっかけに全てが狂い始めるー。

そして、ついに静一の心は母親としげちゃんの事件に耐えきれなくなる。

長部 静子(おさべ せいこ):静一の母

美人。子どもに過剰な愛を注いで育てる。優しい。しかし、その内面は孤独を抱え、全ての不満に蓋をし、今にも吹き出そうとしていた。ある事件後は、不安定になり、静一に辛く当たるようになる。

異性関係は厳しい。

しげる:しげちゃん

静一のいとこ。父親の姉の子。静一とは仲が良い為、しょっちゅう静一の家におばさんと遊びに来る。表面上は、対応しているが、母親は実はあまり良く思っていない。

登山の最中、崖から転落するー。

見どころ・感想等(ネタバレあり)

母親の闇が凄い

この作品、当初は母親のことを少しこどもを甘やかしている過保護な親かなーってな具合に思っていたのですが、全然違いました。

今までに内側に貯めていた「不満」や「孤独」が、ついに爆発し、壊れ始めます。

というか、恐らくもうとっくに壊れてしまっていたんですね。

おばさんやいとこ等に不満が相当溜まっていた様で、ついに親戚たちと登山をした際に静一が見ている前で崖からしげちゃんを突き落としてしまいます。

その上、周りには自分が突き落としたことを黙っていて、静一はその事実を受け止められなくなっていきます。

また、静一に向ける愛情と父親や親戚に向ける敵意との落差が凄く、その歪んだ愛情せいで、主人公の心も同時に崩壊し始めます。

それに、いくら子どもが可愛くても中学生の息子にチューはないわなーと思いました。

特に異性関係には厳しく、静一に好意を示してしていた女子に息子を取られたかのように敵意を剥き出しで怖かったですね。

そりゃ、静一の心も耐えきれなくなるなと思いました。

一体何が事実か分からなくなる

そして、この作品の凄いところは、11巻まで読むと今まで静一を通して見ていた世界が「本当かどうか分からなくなってしまう」ところです。

綺麗で若く美人な母親は静一が作り出した幻想であり、自分自身の姿や記憶でさえ、自分の都合の良いように改ざんされた世界であるかの様に表現されている点です。

こうなってしまうと、本当に母親が突き落としたのか、静一が突き落とさせたのかさえも怪しくなり、もう一つの重要な出来事である静一の幼少期に町が見える丘から主人公を母親が突き落としたのが事実かも分からなくなってしまいました。

ここに来ての「大どんでん返し」でびっくりし、同時にこの展開に痺れました。

流石は、押見先生、本当にやってくれるわーと思いました!!

読んでて苦しくなるだけど面白い

最終的にしげちゃんを殺してしまった主人公の静一・・・。

静一が母親の闇により崩壊したのか、もしくはすでに静一は壊れていたのか分からなくなるくらいに主人公の内面世界が描かれていきます。

その表現は、もうグチャグチャで人間がピカソの様に曲がって見えていたり、ラフ画の様に線が乱れていたりと読んでいる読者が苦しくなってしまいます。

心を抉られて読むのが本当に辛いのに、続きが気になって読むのを止められなくなってしまいました!

Twitterでの反応

まとめ

如何だったでしょうか?

やっと最新巻まで読んだこの作品ですが、面白すぎました!!

余りに続きが気になって、あろうことか単行本派だったのに雑誌の方も最新巻まで買ってしまいました。

だいぶ核心まで進んできましたね。母親の生育歴まで話が進んできました。あの過去があるから、あのような感情を抱くに至ったのかと腑に落ちました。(少年のアビスも大概だったけど)

続きも早く読みたいです。雑誌も今後も買ってしまいそうで怖いです。

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