刺さる短編漫画「うみべのストーブ 大白小蟹短編集」感想

うみべのストーブ
ワンダーパパ
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みなさん、こんにちは!ワンダーパパです。

本日は、刺さる短編漫画「うみべのストーブ」をご紹介します。

こちらも「このマンガがすごい2023」でも複数の方が紹介されていました。

概要

こちらの作品は、「トーチWEB」で公開された作品をまとめてリイド社から2022年11月25日に発売されています。

作者は、「大白小蟹」さんで、2015年よりコミティアに参加し、絵本や漫画を制作されていた様です。

下記は、試し読みができる「トーチWEB」のアドレスです。ぜひ、読んでみて下さい。

https://to-ti.in/story/umibe_stove

あらすじ

こちらは、短編集となっており、7つの物語が収録されています。

タイトルの「うみべのストーブ」はその中の1つで、最初に収録されています。

見どころ・感想など(ネタバレあり)

どの話も心に刺さるラインナップ

こちらの作品、ストーブが失恋した男を慰める為に一緒に海を見に行ったり、主人公が夏を経験したことがない雪女とひと夏を過ごすというエモいフィクションが続きます。

しかし、その後は少し重い話や自分にも身に覚えがあるような夢や単調な仕事で息が詰まるという感覚に陥る様な身近な話も出てきます。その他、

夫が透明人間になってしまった夫婦の愛情の話/妊娠が分かってマタニティブルーになる妊婦と高校の時に日常的に痴漢にあっていた女性とのフェミニズム的な話/友達の死を友達を知る人と共有する話/小説を書くことを諦めない話/仕事に疲れてしまうけどあるきっかけで転職する話

以上のようなラインナップとなっています。

そして、どの話も結構センシティブな内容を扱っており、読者の心を揺さぶる話が多いです。

その中でも私は、小説を書くことを諦めない話が気に入りました。

秀逸な表現と救いがある結末

小説を書くことを諦めない話では、友人達が夢を諦めないで小説を書き続けている中、自分は会社に勤めてあくせくと仕事に追われる日々を海の底を歩いているような息苦しさを表現しています。

そして、その中でも小説で生きている友人達を泳ぎ続けないと死んでしまう回遊魚に例えていて、「銀色に光って眩しい」と自分と比較して落ち込んでしまいます。

そんな時に恋人がかけてくれた言葉が秀逸で、主人公は自分を保つことが出来ます。

そのおかけで、結果、小説が書けるようになります。

どんな言葉かは伏せておきますので、読んでみてださい。

このように、どの話も同じ様な境遇にある人々にとって救いがあるような結末となっており、まるでストーブのように読者の心をじんわりと温めてくれます。

短編の後の詩と絵も良い

短編の後にその漫画に関連した短い「詩」と「絵」が掲載されています。

読了後にこの詩を読むと物語によって得られた感傷的な余韻に浸れるので、更に良いです。

また、詩の後に描かれた絵がある作品もあり、その場合、登場人物のその後が描かれており、ほっこりしてしまいますね。

私は年末年始でこちらの作品を読んだのですが、読了後も良い余韻が残り、この冬にこの作品に出会えて良かったと思いました。

Twitterでの反応

まとめ

如何だったでしょうか?

こちらの作品も「このマンガがすごい2023」で複数の方が紹介されていました。

おそらく、色んな方の心に刺さったのだと思います。

Twitterでの反応にもあるように冬の情景が多いこちらの作品、気になったら、早速読んでみて下さい。

あなたの救いになるかも知れません。

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