生きづらさを抱えた二人の恋愛漫画「犬とサンドバッグ」感想

犬とサンドバッグ
ワンダーパパ
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みなさん、こんにちは!ワンダーパパです。

本日は、「犬とサンドバッグ」を読みましたので、ご紹介します。

概要

こちらの作品は、「月刊スピリッツ」にて2022年7月より連載されている作品で、2022年12月に上巻が発売されました。

作者は、「尾崎 かおり」さんで、代表作に「金のひつじ」や「神様がうそをつく。」があります。

下記は、試し読み出来る「SHOGAKUKAN COMIC」のホームページアドレスです。読んでみて下さい。

https://shogakukan-comic.jp/book?isbn=9784098614790

あらすじ

都会を捨て、生まれ育った島へと単身戻ってきた
主人公・日子(にちこ)は34歳。

空と海が輝く、とても小さな島。からっぽの犬小屋が残る実家で
細々とひとり暮らしを始めた彼女は美しく、そして凜とした佇まい。

けれどもどこか陰のある彼女に、
島のコンビニで働く青年・千真希(チマキ)はひと目で射抜かれてしまった---

美しい島を舞台に、まっすぐな、まっすぐな恋が始まる…!!

shogakukancomicホームページより引用

登場人物(ネタバレあり)

千真希(ちまき):島の青年

23歳。目元にホクロがある。家のコンビニで働いている。イケメンだが、島のみんなから「変わり者」と思われている。人の言葉を鵜呑みにしてしまう。弟がいたが・・・。生きづらさを抱えている。

日向 日子(ひむかい にちこ):ヒロイン

34歳。ショートヘア。都会で暮らしていたが、父親が死にそうとの知らせを受け、島に帰ってきた。

かつて飼っていた犬とチマキを重ねる。父親が酒飲みで、母親が出ていき、今も自らの恋愛から「生きづらさ」を抱えている。

見どころ・感想など(ネタバレあり)

絵が上手くて引き込まれる導入

こちらの作品、表紙から絵が好みだったので、読んでみました。

絵は綺麗だし、話のテンポやコマ割やアングルも見やすくて、まるでアニメを見ているかのようにサラサラと読めました。

読んでいてこんなに心地いいのは、久しぶりというか珍しいです!

また、導入部分も一人で島に帰って来て、いきなり生きづらさを吐露するようなナレーションから、ロングヘアを自分でカットするというインパクトで、引きつけられました。

それとは、対照的に色んな人に囲まれている明るいチマキと、それでも何か生きづらさを抱えているような気になる心理描写があり、一気に物語へと引き込まれました。

生きづらさを抱えた二人

明るいけど、どこか影があり、他人を助けようとするチマキ。

それには、辛い過去がありました。その罪悪感から、他人を助けて、贖罪を果たしたいと願っているんですね。

また、心優しいのに島では「変わり者」として見られるチマキ。

生まれ持ったものもあるのだと思うのですが、言ってはいけないことややってはいけないことが分からないところがあります。

そんなチマキに当初は同情していた日子も次第に心を開いて行きます。

しかし、日子も自身の育った家庭環境や恋愛事情から、「生きづらさ」を抱えていました。

上記の様にチマキに心を開き始めていたのですが、その不器用さからかあと一歩抜け出せないでいる様子でした。

おそらく、幼少期から一人で何でもしなくてはならなくて、抱え込んでしまう性格なのかも知れません。その反面、恋愛面では優しくされると依存してしまうタイプなのかも・・・。

重い話も明るく読みやすい

生きづらさを抱える二人の話なのですが、チマキの姪っ子「ひまり」やチマキに想いを寄せる高校生の「モモ」など明るいキャラ、そして田舎ののんびりとした暮らしを描くことで明るくドラマの様に読むことが出来ます。

また、このタイトルにある日子が飼っていた「犬」。(くしくも、名前が「ハチマキ」。そして、チマキのように目尻にホクロがあった。)

それから、ふたりの生きづらさをぶつける「サンドバッグ」。

今後、この物語が下巻で纏まって私にどんな感動やワクワクをくれる展開になるのか楽しみです!

Twitterでの反応

まとめ

如何だったでしょうか?

Twitterで見かけて、表紙の絵の好みとタイトルのインパクトで衝動的に読んでしまったこの作品ですが、予想以上の面白さでした!

今後、この生きづらさを抱えた二人の距離がどうなっていくのか楽しみです。

また、「神様がうそをつく」も評判が良いみたいですので、読みたいですし、下巻は2023年夏ごろみたいですので、待ち遠しいです。

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