反ルッキズムの人間ドラマ漫画「ブスなんて言わないで」感想

ブスなんて言わないで
ワンダーパパ
ワンダーパパ

みなさん、こんにちは!2022年11月22日に2巻が発売される

「ブスなんて言わないで」1巻を読みましたのでご紹介します。

概要

こちらの作品は、「&Sofa」にて毎月第1月曜日に連載されています。

以前、「王様のブランチ」の「語りたいほどマンガ好き」でも紹介されていました。

作者は、「とあるアラ子」さんで、代表作に映画化された『美人が婚活してみたら』があります。

下記は、試し読みできる「コミックデイズ」のアドレスです。ぜひ、読んでみて下さい。

https://comic-days.com/episode/3269754496533948579?from=andsofa

あらすじ

「ブス」と言われ、学生時代にいじめを受けていた知子。

大人になった彼女は、自分をいじめていた“美人”の同級生・梨花が美容家として成功していることを知り、怒りに震える。

知子は、梨花への復讐を決意する――。『美人が婚活してみたら』の著者が描く、反ルッキズム×シスターフッドの物語!

コミックデイズホームページより引用

登場人物(ネタバレあり)

山井 知子(やまい ともこ):主人公

過去に見た目により「ブス」と高校でいじめを受けていた。一時的には、屈しない為にわざとリボンをつけて登校していたが、心がついてこず、倒れて不登校になる。それ以来、顔をメガネとマスクで隠して生きる。高校の時のいじめの首謀者は「梨花」と思っている。そして、梨花が反ルッキズムで成功していると知り、復讐を誓う

白根 梨花(しらね りか):知子が恨んでいる高校の同級生

美人。しかし、美人であるがゆえに見知らぬ人に言い寄られたり、目立ってしまう苦悩を抱えていた。また、高校の時は、いじめに加担してないし、逆に毅然とする知子に憧れていた。現在は、美容専門家として会社社長として成功している。反ルッキズムの活動家。

見どころ・感想など(ネタバレあり)

ルッキズムは美人も苦悩

この作品、見た目でいじめられた「ブス」がいじめていた「美人」に復讐するサスペンス漫画かと思っていたら、全然違いました。

実は、知子をいじめていたと思われていた梨花は、首謀者でもなんでもなく、逆に自分のスタイルを貫く知子に憧れていたのです。

それどころか、美人であるが故に面識がない男から好きになられて同性から妬みなどから嫌われたり、勝手なイメージを押し付けられて、「勘違い」されて苦悩しながら生きていたのでした。

その反動から、反ルッキズムを掲げ、「ブスはいない」として美容で自信を持って生きれるようにと美容研究家になったのでした。

自分は容姿で悩んだことはあっても恵まれている方ではないので、容姿に恵まれる方も苦悩があるとは知らずに軽い衝撃を受けました。

イケメンなら、美人ならどんなに周りから愛されるだろうとばかり思っていただけに、違う視点からルッキズムを考えられて良かったです。

二人の気持ちのぶつかり

知子は、いじめていたと思っている梨花に対し、美人が「ブスなどいない」などと上から言うのは「偽善だ」として、ブス代表としてなぜ差別されるブスが自信を持てるように変わる必要があるんだ、「社会を変えろ」という意見です。

対して、梨花は自分を苦しめる「ルッキズム」に振り回されず、自分を肯定する生き方をして欲しいという意見です。

そして、お互いが相手の意見を変えることを望みます。

また、知子は同僚の「自虐」に対して注意する梨花にブスは自虐も出来ないのかと反抗心を抱き、対して拒食症だった友人との「ボディポジティブ」を広めていきたいと考えており、また対立します。

この知子の意見も梨花の意見もどちらも分かるだけに簡単にはお互いのわだかまりは解消しないだろうなと思いました。

また、相反するこの二人がどうなっていくのかがこの作品のテーマでもあるんだろうなと思います。

社会の風潮にも一石を投じる

そして、この作品は結構、社会の風潮にも切り込んでいます。

お笑い芸人って、相手の見た目を「いじる」ことで笑いをとることが多かったと思いますが、最近は色んなことが「NG」になってすぐに叩かれて炎上する社会になってしまったんですよね。

「より陰湿に」「より狡猾に」なったと、そのことを取り上げています。

確かに一昔前の私が子どもだった頃の昭和は激動でもあり、一方でおおらかな時代でした。

しかし、インターネットが普及し、誰でも自分の意見を言える時代になったら、自分も含め、自分の正義を振りかざす人が増えて他人を攻撃する人が増えたような気がします。

考え方では、「多様性」を認める社会が叫ばれている様に見えますが、反対の意見は封殺してしまおうとする気もします。

話は逸れましたが、ルッキズムや社会の風潮に一石を投じる良い漫画だなと思って、ぜひ、皆さんに読んでもらいたいと思いました。

Twitterでの反応

まとめ

如何だったでしょうか?

タイトルから、面白そうと思って読んだこちらの作品ですが、テーマが深いし考えられました。

それだけでなく、社会の風潮にも切り込んでいくし、分かりやすいので色んな人に読んでもらいたいと思います。

いよいよ11月22日には2巻が発売されますので、ぜひ、手に取ってみて下さい。では。

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