重いけど泣ける人間ドラマの漫画「父を焼く」感想

父を焼く
ワンダーパパ
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みなさん、こんにちは!ワンダーパパです。

泣ける人間ドラマ漫画「父を焼く」を読みましたので、

ご紹介します。

概要

こちらの作品は、小学館より2022年10月に発売された作品です。

作者は、原作「宮部 喜光」さん、作画「山本 おさむ」さんです。

以下は、試し読みできる「ビックコミックブロス」のアドレスです。ぜひ、読んでみて下さい。

https://bigcomicbros.net/work/72536/

あらすじ

三上義明、55歳。娘が巣立ち、老いを実感する中で、亡き父に思いを馳せる様になった。

義明の父・義雄は今から23年前、突然孤独死した。契約社員としてつましく生きる義明に振って降りた最初の大きな試練。父を野辺送りする時、義明の胸に様々な思いが去来する。人間ドラマの名手・山本おさむが紡ぐ、親と子の絆に迫る究極の人間臨終絵巻

小学館ホームページより引用

登場人物(ネタバレあり)

三上 義明(みかみ よしあき):主人公

メガネ。娘が就職し、孤独死した父親のことを思い出す。岩手県出身。貧乏な家に育つ。酒を飲んでは暴れる父親が嫌だった。逃げるように上京。埼玉の家電量販店で働く。職場結婚し、娘をもうける。 33歳のある時、父親が死んだとの知らせを受ける。

三上 義雄(みかみ よしお):義明の父親

メガネ。獣医の資格を持つが、戦後仕事がなくなり、グレる。娼婦と結婚しようとして、勘当される。娼婦は自殺。そのことを気にしていたところ、事故により目を怪我して失明及び弱視になる。それから、主人公の母親と結婚するも、酒を飲んでは暴れるようになる。

見どころ・感想等

重いが感動する

この作品、まず持って重い話で、父親の「孤独死」から始まります。

しかも、結構生々しく描かれていて、流石に腐敗した死体は描かれていませんが、蝿が沸いているような様子も描かれています。こんなリアルを娯楽としている漫画で読むことは抵抗がある人もいるかも知れません。

しかし、現代において核家族化が進み、孤独死はこれからますます増えることは間違いありません。

幸いにも私の両親は存命ですが、すでに後期高齢者の仲間入りをしようとしています。

重すぎるけど、これから確実に自分にも訪れるであろう、親の死について考えるきっかけになればと思い、読んでみたところ親子関係に踏み込む話で、涙が溢れてきました。

死を考えることは重くてみんな嫌厭しがちですが、今をより良く生きるためには必要なことだと思いました。

確実に老いていく親が生きているうちに、親孝行をしなければと改めて強く思いました。

親を想う気持ちと子を想う気持ち

主人公の父親は、本来は温厚な性格ですが、完全なアルコール中毒であり、少ない生活費をむしり取り、飲んでは暴れたりします。(娼婦のことや失明のことなどで自暴自棄になったと思われる)

そして、家は貧しく、おおよそ人並みの家族団欒や家族旅行、外食などとは無縁の生活を強いられてきました。

主人公はそんな環境が嫌で、都会へ就職し、地元である岩手を飛び出しました。

地元に残る道もあった主人公ですが、関東での生活を選び、ろくに孝行出来ずに父親に耐えて暮らした母親や孤独死させた父親のことを悔恨を以て思い出します。

しかし、自分が子育てを終えた今、思えることは、どんな苦境にあっても大事に育ててくれた親への感謝と子を育てる喜びへの共感だったのです。

やはり、自分が親となり子を育てることでしか親の子を想う気持ちが理解出来る様になるんだなと思いました。

そして、孝行しなかったことを後悔する必要はなく、親にとっては子育てにこそ喜びや希望を見出していたのです。

親子とは

やはり、最終的にはどんな家庭環境であったにしろ、親子の絆ほど強いものはないなと思いました。

子どもからしたら、見返りのない無性の愛をくれる者は親しかいないし、親からしたら子を育てることは何にも勝る喜びなのだと思います。(こういう環境にない人も居られるでしょうが)

ただ、いつかは自分より先に親は死ぬだろうし、老いて小さくなっていく親を見ていくのは辛いものです。

だけど、自分が死ぬ時に後悔はしたくないので、私は出来る限りの孝行はしたいなと思いました。

Twitterでの反応

まとめ

如何だったでしょうか?

重い話ではありますが、他人事ではなく、私はこの作品を読んで良かったと思いました。

特に中年の皆さんは、これから老いていく親の介護や看取りが待っていると思います。

そして、親子という身近で最大の絆について考えるきっかけになればいいなと思います。

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