

みなさん、こんにちは!ワンダーパパです。
次に来る漫画大賞6位だった「僕の妻は感情がない」を
読みましたので、ご紹介します。
概要
こちらの作品は、「コミックフラッパー」にて連載されており、2022年11月現在で5巻まで発売されています。
作者は、「杉浦 次郎」さんで、「次に来る漫画大賞」で6位でした。
以下は、試し読み出来る「コミックフラッパー」のアドレスです。ぜひ、読んでみて下さい。
https://comic-flapper.com/product/bokunotsuma/
あらすじ
こちらの作品は、サラリーマンの主人公が食事を作ってくれるロボットを好きになり、妻として暮らしていく話です。
ここだけを聞くと、人形を妻としているオタクのようで、なんだか「気持ち悪い」と思う人がいると思います。
しかし、ロボットの「ミーナ」にはおおよそプログラムでは説明ができない「人間らしさ」が備わっており、人間とは?ロボットとは?生きるとは?とほっこりする以上の哲学的なことを考えさせられるようになります。
登場人物
小杉 拓馬(こすぎ たくや):主人公
モテないサラーリーマン。寂しい一人暮らし。基本は、穏やかな性格。ある時、酔っていて調理限定ロボットだった「ミーナ」に結婚して欲しいと言ってしまった。意外にもプログラムにもないような人間らしい返しにミーナのことを意識し始める。
ミーナ:タクマ所有の調理ロボ
ロボットが普通に存在する世界において、調理限定のロボット。小型で、表情が変えられない。ここから、「感情がない」というタイトルにもつながっていると思われる。本人は、ロボットの方が人間より優れていると思っている。しかし、タクマの妻になるよう努力し、徐々に人間らしくなっていく。
見どころ・感想など(ネタバレあり)
人間とロボットの違いとは
この作品、主人公が気まぐれで家電の調理ロボに「結婚してほしい」と言ってしまったことで、意外にもプログラム以外の反応を示したことにより、ロボット「ミーナ」を本当のお嫁さんにしてしまう話です。
始めは、主人公が一方的に嫁呼ばわりし、ロボットは合わせているだけかと思われましたが、少しずつミーナの方もタクマが喜ぶように行動するようになります。
そして、ついには、少しずつですが二人は本当の夫婦のようになっていくのです。
確かに、気持ち悪いと思う人もいるかも知れませんが、私には「尊い」なと思えました。
じゃないと、機械は人間の格好や仕草をしても所詮は「偽物」のままとなってしまい、とても寂しいです。
これから、ロボットはAIが進化すれば遠くない未来に当たり前に存在するようになると思います。そんな時に「自我」を獲得していけばいくほど人間に近い存在になって行きます。
確かに人間の仕事や役割を奪ってしまうかも知れませんが、人間であっても人間の「心」を持たない獣のような人もいます。その反対に機械であっても人間の「心」に近い感情を持ったものを否定できないと思いました。
私が過去に読んだ「銃夢」でも同じようなテーマ「頭脳が機械で生身の肉体」「頭脳は生身で機械の体」の話が出てきますし、ゲームでも「Detroit: Become Human」という「アンドロイドが人権を獲得しようとする」物語もあります。
したがって、人間とロボットのこの二人にはすごく考えさせられました。
周囲の理解は得られず
夫婦となった二人ですが、そうは言ってもなかなか周囲の理解は得られません。
タクマについては、たまたま妹が「異種間の恋愛フェチ」で応援してもらえます。
しかし、タクマの叔父さんからは、理解が得られず、逆にロボットが「可愛そう」と説教されます。
物分かりがいい両親からも表面上の理解で、本当の理解は得られていないように思えました。
さらには、ロボットを排除しようとする集団が出てきて、ロボットの存在を「人間の真似をする装置」として否定してきます。
そんな時、ミーナが毅然としてロボットの誇りを持って対抗する様に心を打たれました!
テーマが深い
5巻では、主人の死を理解し、悲しむロボットや主人にもっと好きと言われたいロボット等が登場し、既にロボットは人間らしさを獲得し出したことが分かるようになってきています。
それだけではなく、ロボットを否定する集団は、「ロボットの存在意義」にまで踏み込んだ議論をするようになります。
そして私はやはり思いました。
この物語は、一見ロボットのことを描いてはいるが、本当は「人間らしさとは何か」や「繁殖」の目的を超えた「愛」とは何かなどを問いかけているのだろうと思いました。
本当にテーマが深いです。特に主人を亡くしたロボットの主人の死を悲しむ様にはウルウルしました。
面白くなってきたので、続けて読んでいきたいです。
Twitterでの反応
『僕の妻は感情がない』5巻まで読んだ 最高! 「その人の幸せはその人にしか決められない」というのが徹底しててよい 僕はそれを思い出すために物語を読んでる 5巻では自分の幸せが他人の幸せとぶつかったときどうするのかってところにも踏み込んでくれている。ずっと読み返していきたい作品 pic.twitter.com/NwKgppTuy0
— 籠生堅太/かごいきけんた (@kagoiki) November 4, 2022
#僕の妻は感情がない
— 内T🇺🇦@毎日眠い (@nuretaorigami) September 13, 2022
家電ロボットに感情が芽生えていく話。萌え系かと思いきや、ロボットとは?というストーリーに発展。
興味ないような萌え系かも?と思いつつ、売ってる全巻まとめて買っちゃう私ってば。 pic.twitter.com/khh6XSIOrX
「#僕の妻は感情がない」第5巻読了。
— 柳生八兵衛 (@Yagyu8) July 23, 2022
凄い。はっきり言って凄い。ワイは今手塚治虫を超えるロボand人形モノを読んでるんじゃなかろうか。
割とロボが人間に憧れる題材はあるのですが、ロボがロボのままロボとして人間を好きになり憎む漫画って初めて読む気がする。超てえてぇなぁ…#杉浦次郎 pic.twitter.com/grzlS3GqSQ
まとめ
如何だったでしょうか?
初めは、単なる日常を描いていくロボット萌えの話かと思っていましたが、予想以上の深いテーマで人間らしさとは何か機械と人間の違いを掘り下げてきています。
特に最新刊である5巻は何度も読み返したくなる素晴らしさがありました!
これは、次に来る漫画大賞で6位に選ばれたのも頷けますね。未読の方はぜひ読んでみてください。
新たな発見があると思います!