切ないファンタジー漫画「怪獣くん」感想

怪獣くん1巻
ワンダーパパ
ワンダーパパ

皆さん、こんにちは!ワンダーパパです。

切ないファンタジー漫画「怪獣くん」を読みましたので、ご紹介します。

概要

こちらの作品は、武蔵野美術大学の卒業制作で作者の「るぅ1mm」さんが描いたものです。

その後、コミティアでも発売され、今回、2022年9月に双葉社「WEBアクションコミックス」より「新装版」として発売されています。電子版では、限定特典つきとなっています。

「WEBアクション」の下記アドレスから試し読み出来ます。ぜひ、読んでみてください。

https://comic-action.com/episode/3270375685342310970

あらすじ

「みんなと友達になりたくて来ました!」普通の中学に編入してきた少女は【怪獣】だった!?

ひとりぼっちの少年と怪獣少女の、ちょっぴり苦い青春のボーイミーツガール!!

「WEBアクション」ホームページより引用

登場人物

鳶本 しんたろう(とびもと しんたろう):主人公

小学生の時、いじめられていた親友を救うため、級友に暴力で怪我させてしまう。

それから、「怪獣」と呼ばれ、周りより避けられる。それを自分への罰と捉え、悪口を言われても仕方がないと思っている。

日鷹 このみ(ひだか このみ):ヒロイン

怪獣と人間のハーフ。13歳まで施設で育つ。純粋すぎるほど純粋で元気。怪獣にもなれる。頑張れば火が吹けるらしい。体力、運動能力がすごい。

父親の怪獣は、嫌われていたので、友達をたくさん作りたいと思っている。

「みんなが仲良し」というホームページの文言を見て主人公の中学校へ転校してくる。

見どころ・感想など(ネタバレあり)

ヒロインがすごく魅力的

まず、この作品は、ヒロインの「このみ」がすごく魅力的です!

表紙を見てもらえると分かるとおり、背が低くて、おさげ、歯がギザギザで見た目もキュート

おまけに、怪獣とのハーフの為に研究施設で育った為、あまり人間関係に慣れてなくて人を疑ったり、言葉の裏の意味を読んだりは出来ません。

だけど、元気いっぱいで天真爛漫、転校生を紹介する為、先生が名前を呼ぶのですが、でっかい声で「はいっ!」と答える様子が一発で好きなりました!

しかも、周りから避けられている主人公に同情するだけでなく、みんなが仲良くなる為に「体育祭」を頑張ろうと人一倍張り切ります。

しかし、それが仇となり、怪獣の体力と運動神経に周りはついて行けなくなり、ある出来事をきっかけに離れて行きます。始めは、みんなちやほやしていたのに・・・です。

テーマは少し重め

可愛い主人公とキャラとは裏腹に、テーマは少し重めです。

学校という社会で、「怪獣」と呼ばれている主人公は、小学校の時の噂のせいで避けられています。

しかも、たちが悪いことに実際に見て事情を知っているわけでもなく、「あいつキレたら怖いらしい」とか「友達をボコボコにしたらしい」とかいう噂で避けています

さらに、クラス全体で話しかけてはいけないような雰囲気を作り出しており、いわゆる我々日本人によくある同調圧力ですね。

常に敵を作ることで、団結している風でもあります。

どこでもあることなのでしょうが、学校という社会特有のものでもあり、私も決して明るくなかった学生時代を思い出して嫌な気分になりました。

特に、これがヒロインに標的が変わった時、読むのが苦しかったです。

怪獣くんと怪獣の子の交流

このみは、怪獣の父と人間の母とのハーフです。

父親の怪獣は、人間と仲良くなりたくて人間の前に現れましたが、結局受け入れてくれたのは、このみの母親だけでした。

その為、「一人でいいから自分を理解してくれる人を大事にしなさい」と言ったのでした。

始めは、そんな父親が嫌でみんなと仲良くしようと思っていたこのみですが、その圧倒的な体力と周りの空気を読めないところから、同級生から遠ざけられてしまいます。

そんなこのみを理解してくれたのが、「怪獣」と呼ばれた主人公でした。

この主人公が過去の失敗を活かしつつ、このみを理解しようとする様に感動しました!

詳しくは、伏せておきますので、ぜひ、読んで確かめて見て下さい。

Twitterでの反応

まとめ

如何だったでしょうか?

とても完成度が高く、失礼ながら、とても卒業制作で作られたものとは思えませんでした。

絵も可愛いし、テーマも少し重いけど、ラストまで良くまとまっていて、読んで良かったです!

またもや良い作品に出会えました。良かったら、皆さんもぜひ、読んで下さいね。でわ。

タイトルとURLをコピーしました