

皆さん、こんにちは!ワンダーパパです。
本日は、面白いサバイバルSF漫画「望郷太郎」を6巻まで
読みましたので、ご紹介します。
概要
こちらの作品は、「週刊モーニング」不定期連載されています。
作者は、「山田 芳裕」さんで、現在7巻まで発売されています。
山田さんは、「デカスロン」や「度胸星」「へうげもの」の作者です。下記は、試し読み出来る「モーニング」の公式ホームページアドレスです。ぜひ、読んでみてください。
https://morning.kodansha.co.jp/c/bokyotaro.html
あらすじ
大寒波で氷河期に突入する際にコールドスリープした舞鶴太郎が五百年経って目覚めてみたら、以前の文明が滅んだ世界で生きていく話。始めは、狩猟などで暮らしていたが、少しずつ文明が高い村や町で争いなどに巻き込まれていく。しかし、太郎は、以前の文明の知識を生かし、乗り越えていく。
何より、新しい価値の通貨を発行したり、この時代の「金」の原石を手に入れることで、次第に経済原理にも話が及んでいくー。といった内容です。
大寒波襲来。世界初期化。五百年の眠りから覚めた舞鶴太郎は、「生きがい」を求めて祖国日本へと旅立つ。
「ヒト」の歴史をさかのぼり、理想の「暮らし」を追い求めるグレートジャーニー。
モーニング公式ホームページより引用
登場人物
舞鶴 太郎(まいづる たろう):主人公
元々は、旧財閥グループの創業家の息子だった。イラク支社に派遣されていた。合理主義で金の為に動いていた。妻と息子は、一緒にイラクに来ており、娘のみ日本に残っていた。突如とした大寒波を生き延びる為、自社が開発したコールドスリープ装置に入り、500年後に目覚める。妻、子は装置に電力が供給されてなく、死亡していた。自殺も考えた太郎だったが、日本を目指し、生き延びることとする。道中行き倒れるが、「パル」に助けられる。
パル:太郎を救う
髭を生やしている。狩猟をして暮らしていた。力持ちで戦闘力が高い。文字を嫌う。始めは、太郎を食べるつもりだった。西の村の出身。太郎に狩猟など生きる術を教える。短気さが欠点。
見どころ・感想など(ネタバレあり)
ただのサバイバル漫画ではない
この漫画、よくある無人島などで生き延びる系のサバイバル漫画になるのかなーと思っていました。
ところが、違いました。
氷河期を生き残った人類は、「創世のタイガ」みたいな原始時代は通り過ぎ、すでに中世のような文明までは持っていたのです。
その為、村同士では争いが起き、すでに通貨の「マー」という物が存在します。(現在のレアメタルが原料)
そして、帝国からは、「重税」が課せられていたのでした。
その中で、主人公の太郎は、「元商社マン」というアドバンテージと「この先の文明の発展を知っている」というアドバンテージを生かして、土壇場でのブラフや相手との交渉、歴史上の戦術などを駆使して生き残っていくーという漫画でした。
もうこの時点でかなり面白ろーっていう気分でした!
経済の勉強にもなる
主人公の太郎が、父親から教わっていた重要な事実として、「この世には、どんなに利益を上げようが、業界の頂点につこうが、金の発行権と管理権を持っている者には逆らえない」というものがありました。
また、それを握っているのは、ただの紙、つまり紙幣を信頼出来る価値がある物に変えてきた者達の末裔であり、民間の者だというのです。
それから、父親はその者らに目をつけられないように「出る杭」になって打たれないように生きるしかないと告げるのでした。
この話を聞いた太郎は、いつか支配される側から支配する側になることを誓います。
そして、まさに五百年後の世界で、「新しい通貨」を発行することを試みます。
しかし、このことがさらには帝国の軍隊との争いに発展していくのでした。
主人公の成長と「とんでもない戦い」
太郎は、商社マンだった頃は、合理主義者で、業績の為に大量解雇も躊躇わないような人間でした。
しかし、成り行き上、命をかけて相手を説得したりしていく内に、次第に達観し、成長していきます。
太郎のこういった成長も見どころです。
最後に、パルが命をかけて祭りの「力比べ」という1対1の素手の決闘に出場するのですが、決勝の相手は、大柄な村長の娘ですごい怪力なのです。
この戦いの結末は、本当に見もので、ビックリします!(予想の斜め上どころじゃない)
えーそうなちゃう?的な?ぜひ、読んで確かめて下さい。
Twitterでの反応
望郷太郎、はじめは良くあるポストアポカリプス漫画だったんだけど4巻くらいから経済の概念が出てきてからの面白さの加速度がマジでやばい。
— ワザップウイおじ (@whisky_oji3) July 30, 2022
現代人が原始人に自国通貨を持つことの重要性を解いたり、最新刊だと不換紙幣まで登場してきて、貨幣経済の暴力を僕らに叩き込む漫画。 pic.twitter.com/EQaMGKEIn3
赴任先のイラクで、世界的な大寒波から逃れるため人工冬眠に入った舞鶴太郎。500年後の世界で目を覚まし、故郷、日本を目指す。
— ナコ (@nacometsubu) May 1, 2022
一度文明が崩壊した世界をどう生き抜くのか。日本に辿り着けるのか。
山田芳裕さんの独特の絵が、表情が、大好き。何でこんなに面白いのか。ほんと読んで!望郷太郎! pic.twitter.com/KF88pwsLTG
『望郷太郎(7)』読んだ。500年のコールドスリープから目覚めた男がイランから日本へ荒廃した世界を旅する物語。文明レベルが落ちた人類が、選挙や公共事業などを生み出して過去の人類と同じ道を辿っていくストーリーがよくできている。未来人の中で異物である太郎の役割も面白い。オススメ。 pic.twitter.com/Hq7xlwr1Zi
— さつま (@satsuma0122) July 24, 2022
まとめ
如何だったでしょうか?
こちらの作品も名前は知っていましたが、絵が苦手ということで読んでいませんでした。
しかし、たまたま手に取って読んでみたら、めっちゃハマりました!
始めは、ただのサバイバル漫画かなーと思いきや、物々交換に始まり、どんどんと「お金」にまつわる経済の話が出てきて、おもしろーってなりました。
もし私のように絵によって読んでない方が居られたら、損してます!ぜひ、読んで下さい。
いやー「ハイパーインフレーション」以来の衝撃でした。