秀逸な世界設定のヒューマンSF漫画「フールナイト」感想

フールナイト1巻
ワンダーパパ
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皆さん、こんにちは!ワンダーパパです。

秀逸な世界設定のSF漫画「フールナイト」を1−2巻を読みましたので、

ご紹介します。

概要

「ビックコミックスペリオール」にて連載となっており、作者は、「安田佳澄」さんで、現在3巻まで発売されています。(2022年6月30日に4巻が発売されます)

また、「次に来るマンガ大賞2022」にもノミネートされています。

以下、試し読みが出来る「ビックコミックブロスネット」のアドレスです。ぜひ、読んでみて下さい。

https://bigcomicbros.net/work/36817/

あらすじ

ぶ厚い雲に覆われ陽が差さなくなった遥か未来の地球。

植物が枯れ酸素も薄くなった世界。

しかし人類は、人を植物に変える技術を開発し、わずかな酸素を作り出して生き延びていた。

先の見えない世界でも人として生きるか、苦しみを捨て植物として新たな生へ踏み出すか。

人々は選択を迫られるーー

「ビックコミックブロスネット」ホームページより引用

登場人物(ネタバレあり)

トーシロー:主人公

元々は、ミュージシャンを夢見ていたが、明日食べるものにも困るくらいの貧乏。中卒。母親が精神疾患になり、介護していたが、あまりに暴れる為、入院させる。
植物化を選択し、手術をする。その後、「植物の声」が聞こえるようになる。このことから、「転花院」の職員になる。

ヨミコ:主人公の幼馴染

人間を植物にする「転花」を行う機関「転花院」の職員。偏った教育熱心さを持つ親から育てられた為、勉強が出来た。しかし、それを鼻にかけた為、友達がいなかった。トーシローには心を許していて友達になった。転花に来たトーシローと偶然再開する。

見どころ・感想など(ネタバレあり)

秀逸な世界設定と究極の選択

この未来世界では、陽がささ無いため、植物が育たず、酸素不足に陥ることから、ある政策がとられるようになっています。

それは、先が短いと判断された場合、「植物になる」という「転花」が出来る様に用意されています。
この選択をした場合、手術をして2年間をかけて徐々に人間から植物になっていきますが、支援金として「1000万円」が支払われます。

そして、金に困っていた主人公は、この究極の選択により、「転花」を選びとります。

しかし、2年でじわじわと自分の体が植物になっていく「恐怖」や大したことも出来ず1日1日が過ぎてしまうという「焦り」に悩まされることとなります。

声を聞く特殊能力が面白い

この作品を面白くしているところは、主人公が2年後に植物になってしまうという恐怖のみならず、突然発現した「霊花」の声を聞くことが出来る能力です。(霊花は、元人間が植物となった姿)

この能力によって霊花となった親に苦悩する人を救ったり、「殺意」を持った連続殺人植物から逃げたりします。

しかも、この能力を目一杯使う時は、主人公の見た目も変化する描写がされたり、使いすぎると嘔吐したりと制限があるのも面白いです。

突きつけられる現実と早い展開

作中では、貧困、病気の親の介護、毒親等の問題が出てきますが、どの問題も私達の現実世界でまさに起きていることです。
それをフィクションとは言え、次々と読者に突きつけてきます。

また、話の展開が早くて読者を飽きさせません。

未来のダークな話でありますが、このフールナイトの世界に飲み込まれてしまいました。

Twitterでの反応

まとめ

如何だったでしょうか?

格差社会などダークな未来で植物となる究極の選択を迫られる世界の話ですが、面白かったです。

また、絵や吹き出しの描き方がすごく特徴的だったのですが、読んでみるとすぐに引き込まれました。

この漫画は、「次に来る」と思います!ぜひ、読んでみて下さい。

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