心温まるヒューマンドラマの漫画「音盤紀行」感想

音盤紀行
ワンダーパパ
ワンダーパパ

みなさん、こんにちは!ワンダーパパです。

短編集の「音盤紀行」を読みましたので、ご紹介します!

概要

この作品は、2022年5月に「青騎士コミックス」より発売されており、作者は、「毛塚 了一郎」さんとなっています。

以下、試し読みが出来るアドレスです。

https://www.kadokawa.co.jp/product/322203001226/

あらすじ(ネタバレあり)

この作品は、レコードを巡るヒューマンドラマとなっています。短編集となっており、話毎に主人公は違うのですが、それぞれの話がレコードやラジオを通じてつながっているところもあります。

例えば、1話目は、レコード収集をしていてた祖父が亡くなってレコード店にレコードを引き取りに来てもらうところから始まります。


その中に、自分と同じ名前が書かれてるレコードが見つかるのですがレコード店の店員もそのレコードが何の音楽なのか分かりません。

そこで、店員の祖父にもそのレコードを聞かせたところ、ある国の民族音楽であると分かります。
それから、その国の料理が食べられるお店に行って、店で食事をするとかつて食べたことがあるような感覚になります。
そして、その記憶を探るべく、祖父と自分の思い出の場所へ向かうーという具合に話が進行していきます。

その他は、「ロックやポップが禁止されているとある国で密輸でレコードを仕入れて音楽を楽しむ人々の話」は「船からゲリララジオを行って人々に音楽を届ける人の話」に出てくるそのラジオを聞いていたり、「アーティストがライブツアー中にとある国で足止めされてたまたま現地の人と共演した音源レコードの話」は、1話目のレコード店に置いてあったりと時代や場所を超えてつながりが出てきす。

どの話もレコードや音楽に関連しており、心がじんわりと温まるようなヒューマンドラマとなっています。

見どころ・感想等

古い物を大切にする心

1話目の主人公の亡くなった祖父は、レコードを丁寧に手入れしたり、底が抜けないように補強したりして大事に扱っていました。

また、ジュークボックスの話でもダイナーに置いてある古びたジュークボックスに名前をつけて大事にしていました。

そういう古い物を大事に扱うというところもこの作品の好きな所でした。先日ご紹介した漫画「ガチアクタ」もそうでしたが、古きものを大切に扱ってこそ、そこに「魂」は宿るのだと思います。

人と人を繋げる物

1話目では、結局、孫と祖父をレコードが繋げてくれました。その他にも、レコード店や飲食店とも繋げてくれました。

それ以降の話でも、次々と音楽・レコードを巡る心の交流やレコードというバトンが引き渡されていきます。

こうゆう話って、ちょっと違いますが、私が好きな「僕のヒーローアカデミア」という漫画の「オールマイト」というキャラのセリフに「次は…君だ!」と言って過去から培った力を継承するものがあるのですが、それを想わせる感動がありますね。

音楽は時代や国境を越える

この作品の作品名でもある「紀行」とは、旅行中の体験等を記した文章をいうらしいのですが、この体験はまさに「音盤」=レコードが体験した物の記憶や追憶体験ともいうべきものです。

音楽は、時代や国によって指導者の思想から規制されたりしていますが、逆に言葉や国境を超えてそれだけ人間に影響を与える「力」があるのだと教えてくれます。

また、規制されたからと言って、人々の音楽に感動するという気持ちをそう簡単に止められるものでもありません。

だからこそ、人間の記憶に残り、時には励まし、時には慰めてくれる生きるチカラにもなり得るものなんだなと思いました。

Twitterでの反応

まとめ

如何だったでしょうか?

ツイッターで色んな人が買っていたので、気になっていた作品でしたが、私、個人は買って正解でした。

心がじんわりと温まりました。

音楽に限らず、良いものはいい!だから、ダンスや絵画、そしてもちろん漫画もそうですよね!言葉や時代、国境なんてやすやすと超えていきますね。

音楽好きの人もそうでない方も良い作品ですので、気になったらぜひ手にとって音楽を巡る旅をしてみて下さいね。では、良き旅を。

タイトルとURLをコピーしました